ムーランルージュ!  ネタバレにご注意



人がこの世で知る最高の幸せ・・・それは誰かを必要とし、そしてその人から愛されることだ」


ユアン・マクレガー歌うまっっ………!二コール・キッドマンさんもすごく可愛い声です。美しい。始まりと終わりの場面が同じというベタな手法が大好きなので、ラストシーンでは鳥肌たちました。あ〜映画館の大画面で見たかったな・・・。途中、公爵を選ぶのかクリスチャンを選ぶのかというところが何回か繰り返されて「もういいよ・・・」感がありましたが総合的に好きな映画です。
でもなぁ・・・サティーンが死ぬ必要はないんじゃないかなぁ。何だか「アメリ」に雰囲気が似てる気がします。監督さんは「ロミオ+ジュリエット」のバズ・ラーマン氏でした。あぁなるほど。たとえ死ぬ直前でも本物の恋を知れたサティーンは幸せ者だと考えるべきでしょうか。それとも、やっと愛を知ったところで死んでしまうのは彼女の今までの行いに対して天罰が下ったのか。華やかな演出に紛らわされているけど、結局その後、誰も幸福になれない事を予想させる終わり方でした。
ところどころ有名な音楽を歌うシーンがあるのですが、サウンド・オブ・ミュージックやライク・ア・ヴァージンを歌ったのには笑いました。「この曲をそう使うの?!」って感じで。後者はムーランルージュのオーナーであるシドラーと、サティーンを狙う公爵が二人で歌うのですが、お前ら何やってんだよと目を覚まさせてあげたい気持ちになります。笑えました。



こういう恋愛映画を見るたび考えます。身も心もその人しか見えなくなるような、憎いけれどでも愛しい、あらゆる感情が綯い交ぜになったような愛と、一緒の時間を過ごすだけで癒される、春の日差しにつつまれているような健やかで健康的な愛とでは、どちらがその想いの深さは大きいのでしょうか。
個人的に「愛」は怖いくらいでもいいと思ってました。だけど最近、人の弱さを許し認め、それを全て受け入れてくれるのも愛だと気付きました。 遅っ。
人を絶望から救ってくれるのはどちらでしょう。
人を追い詰めるような想いは、果たして「愛」といえるのでしょうか。