ロード・オブ・ザ・リング


やっとやっと、特典ディスクも含め全部見ることが出来ました。買ったの一年前ですけど、
もぅホンットに果てしなく長いので見るのにも相当な覚悟が必要な作品でございます。
映画館で初めてみたとき、原作読んでないとはいえ面白さが何か良く分からなくて
ただひたすら座ってるのがキツかった覚えがあります。しかも次回じゃガンダルフ生きてんのかよ!みたいな。「王の帰還」ではアカデミー賞総なめで「どこが!?どういいの!?」とその判断が全く理解出来なかったわけです。
でもさ、違ったよ。あえて言わせてよ。


この映画は歴史に残る傑作でした。


映画をただの娯楽としてとらえるならロードオブザリングは重くて陰気な作品だろうけど、
映画を芸術、ひいては人が持てる表現力の集大成の産物であると考えるなら、今後何十年かはこれを超える作品は現れないと思います。この作品にかけるキャスト、スタッフの意気込みが本当にすごい。まるで使い捨ての消耗品の様に映画を量産するハリウッドのメジャースタジオの作品を見慣れていると圧倒されてしまいます。代役やエキストラの人にも焦点を
当てていて、どんなに撮影が辛くても、何回もやり直しさせられても、それでもあれだけ
大勢の人が一丸となって協力出来たのはピーター・ジャクソンを始めとする首脳陣の人望の
おかげだと思います。どんなにお金貰ったって出来ないことはある。部下が「この人の為なら」と思ってやる仕事と「お金の為なら」と思ってやる仕事では雲泥の差が出るものです。
しかし映画作成の裏側をここまで見せるのもすごい。
マネ出来るもんならやってみろ!という事でしょうか。ピーター自身もこの方法*1
二度とやりたくないって言ってたしなぁ・・・。


登場人物が多くて内容が複雑なのは分かります。画がグロイと感じるのも分かります。
それでもSEEを出来るだけ多くの人に見て欲しい。特に王の帰還50分も追加されてるので通常版では理解度が全く違います。
フロドとサムが何で鉄鎧着てるんだとか、レゴラス達何で船乗ってるのよとか、
ファラミアとエオメルが何でいい感じになってるんだ!など
数々の疑問が解消されます。ピピン好きの方!彼が歌う場面もありますよ!!


これだけ圧巻な映画を作り上げたあとでは、終わったあとの寂しさは尋常ではないでしょう。
WBCのイチローさんも、スラダンのゴリ(笑)も、LotRのスタッフ・キャストも
『この仲間は最高だ』と同じことを言っています。クランクアップの時涙ながらに
スタッフさん達にお礼を述べるキャスト陣の姿にはもう涙が止まりませんでした。
みんなが仲いいと見ているこっちまで嬉しくなります。
将来自分も、こういう感覚を味わえるような人間になれてるといいなぁ。

*1:三部作一気撮り