[プレイ日記] 逆転裁判シリーズ


話ごとの細かい感想はまた後日に(たぶん)書き始めますが、ナルホドくんシリーズ(1〜3)の中で1が一番面白いと思ってたのですが、DS版で「蘇る逆転」が追加された事によってより最強になったな、と感じました。




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ここからは「蘇る〜」のネタばれになるので未プレイの方は自己判断で。














さて1−5の「蘇る逆転」ですが、もう何かホント上手く作られてるなぁ〜〜〜って何度も鳥肌が立ちます。やっぱりアドバンス版の(1〜3)をやってる人向けなのか、所々に小ネタも多いです(笑) もちろんやってなくても楽しめます!
しかし考えさせられるお話でした…。長い分重みがあるというか。弁護士だって捏造する可能性はあるだろう!?っていう厳徒局長のセリフは、そのまま4に繋がってしまいましたね…。ニットさんのキャラは当初ナルホドくんとは違う人の設定だったそうで。そうしてほしかったな…ホント。と、まぁしんみりしかけたんですけど、何といってもこの話は御剣検事公開処刑みたいなカンジで(笑)厳徒さんやら次々と出てくる証人やら傍聴人やらにザクザクと切りつけられていく様がもう痛くて痛くて…。そこで唯一の味方…というか理解者?中立的立場?になってあげられてるのが敵であるハズの成歩堂くんなんだけど、真実を明らかにしていくというナルホドくん(=プレーヤー)の行動によって結果的に追い詰めていってしまうのも辛かったです。SL-9号事件で罪門(弟)を殺した犯人、本当は茜ちゃんかも…!というくだりも辛かった…!!真実が明るみに出る事で傷付く者も少なくない事、またその人たちを傷付けた事によって自分も傷つく事。悲劇のループです。真実を追求するために伴う犠牲は小さくない場合が多いのでしょうか。


まぁ疑問に思うのは、御剣は1−5の終了後に査問委員会で処分決定、執行されて、その後に1年間(ちゃんと時間軸を考えれば数か月なんですけど)失踪したのに3−5では海外にいてバッチリ出世コースにカムバックしてる事です。彼が優秀だからという理由で片付ければ終わりなんですけど(笑) じゃぁそんなスーパー・ミラクル検事と互角に戦えて、さらに40年間無敗だった生ける伝説・狩魔豪の犯行を時効目前で暴き、さらにその娘であり5年間無敗だった冥にも勝ったという超スーパー・ウルトラ弁護士であるナルホドくんが、ただ一回のねつ造疑惑で弁護士資格をはく奪なんて…ふふ不公平っス!思ってしまいます。まぁでも御剣の変貌の理由が解明されて彼を助けた後は
2か月くらい燃え尽き症候群
になってたくらいだから、「弁護士」という職業にはもうそれほど固執してなかったのかな…とか思います。「踊る大捜査線」のスピンオフで室井さんが一回辞職してまで犯人を突き止めようとしたように、彼も真実と真犯人を付きとめる為にはその肩書きが邪魔になると判断して、本人が言ってた通り弁護士バッチを「返却」して、依願退職(と言うのか分らないけど)の線も強いですよね。まぁこんな事を考えてもどうせ
細かい設定なんてされて無いだろう
という予測が虚しさを誘います。時系列とか細かいところはテキトーだからなぁこのゲーム(でも好きですよ!!)



話がズレました。蘇る〜の話題ですね。



DL6号事件解決によって悪夢からは解放されたものの目指していた師を失って、それまで培われてきた自分の信念、価値観、アイデンティティとかが(それらが「正しかった」のかどうかはさておき)一気に崩れてなんだか満身創痍になってしまった御剣怜侍。キリオ嬢の事を「弱い者ほど依存する」とか何とか言っていた事は過去の彼自身にも当てはまっていたような気がします。だからそれまで無意識的にも依存してしまっていた「狩魔家の教え」が崩れた時、中傷と厳徒の態度や言葉に折れて辞表を書いてしまったのかと…。あれってナルホドくんと茜ちゃんが発見しなかったら提出していたのだろうか…。それとも机にしまわれたままだったのか…。最初に逆栽2をプレイした時は、宝月巴さんに「アナタは一人じゃない。一緒に真実を導ける仲間がいる」と言われてナルホドくんにも「信じてるから」と言ってもらったにもかかわらず失踪なんて!ムキー!とか思ってたのですが(笑)、彼らの言葉が無かったら検事すら辞めてたんだろうな…と今にして思います。



ナルホドくんが失踪にもあんなに怒っていたのは、あの書置きで検事としての御剣怜侍を「殺す」という意味を悪い意味に捉えて、もう真実を追求する事を御剣が諦めてしまったのだと勘違いしてたからなんだろうなぁ。信頼してたからこそ、裏切られたときの憎悪は大きくなりますもんね。あと個人的にですけど、もし自分が事件を解決した元被害者(当事者?)があんな風に失踪してしまったら、軽くトラウマになります。救えたと思ったのは自分だけだったのか、あの感謝の言葉は嘘だったのか、下手に自分が手出ししないであのまま事件解決していた方が良かったのではないか…などなど。

もちろん御剣に「リハビリ期間」は絶対的に必要だったのだけれど、あまりにも言葉が足りなすぎて、説明不足だったと思います。あんな事されちゃナルホドくん弁護士辞めててもおかしくないぞ。(いやどうせ2年後には…泣)




とまぁその後の主人公たちの複雑な心理状態を考えて胸が痛む話でございました。(無理やりまとめた!)
巴さんも茜ちゃんも辛いよね…。一番複雑だったのはやっぱり厳徒さん。彼はもちろん罪門直斗を含めた部下を大事にしてたし信用もしてたと思うんですけど、どうしても証拠が足りない青影を極刑にするためにその場にいた人物(直斗・茜・巴)を利用したんだなぁ…。最後まで彼の2年前の犯行の理由はイマイチはっきりしませんでしたが、罪人を裁くために自分の持てるもの(才能だったり部下だったり)を全て利用した結果だったんだろうなと思います。権力うんぬんはあくまで付随してきたものというか。しかし部屋に入って現場を見た一瞬でそれを考えたってスゴイな。彼がどうしてそこまで悪を憎むようになったのかは不明ですが、御剣のように身内が殺されてしまった過去があるのでしょうか。「同じニオイがするから」と御剣に言い残す厳徒局長。もしかしたら、成歩堂がいなかったら、過去の悪夢と「狩魔の教え」から解放されなかったら、御剣だってそうなっていたかもしれない。狩魔冥だって同じです。そう考えると偶然が偶然を引き起こして、逆転3においてみんな(一応は)色々なものから解放されてエンディングを迎えた事に、震かんしますね…。なんかこう書いてるとスターウォーズみたいに見えてきた(笑)。シス卿→狩魔豪(厳徒さんでも)、オビ=ワン→成歩堂、…………アナキンは御剣か!?ダークサイドにギリギリで落ちなかったアナキン、みたいな。
ってそれ既にスターウォーズじゃなくなるわw   
逆栽もあのテンポとノリでごまかされてるけど、なかなか重い話だよねどれも。特に蘇る〜なんてまるで踊る大捜査線」見てるみたいな気分になりましたもの。。殺人の動機とか色々疑問点は残るものの1〜3の流れを踏まえてるだけあって一番深くて味わい深い話だと思いました。カガク捜査も楽しかったです♪